整体治療における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症に対する留意点についての記事を更新しました。
まだまだ新型コロナウイルスの対策はとても重要なことなので整体治療においてもしっかりと対策できるように留意点をまとめてみました。
新型コロナウイルス対策にお役立てください。
整体治療における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症に対する留意点について
新型コロナウイルスについての整体の受診と整体治療療現場の対応
ウイルスを治療室内に持ち込まないことが重要です。
整体治療院では感染症指定病院のように、治療室や待合室などにおける環境を整備することは難しいと言えます。そこで来院前の適切な対応が必要となります。
現在、発熱や風邪様症状を有する、本人または同居者に14日以内に海外渡航歴がある、鼻症状を伴わず突然、味覚・嗅覚に異常が出たなど、新型コロナウイルス感染症が疑われる患者さんを治療する場合には標準予防策に加えて、接触感染や飛沫感染などの感染経路別予防策を考えるべきです。
ここでは、現時点での院内感染予防の留意点を説明します。
整体治療を行う際の環境整備
新型コロナウイルス感染症は
潜伏期間が1~12.5⽇(多くは5~6⽇)と他のウイルス疾患より長いといわれています。
発熱や呼吸器症状といった具体的な症状が無いウイルス保有者が⼀定の割合存在し、その無症状者が感染源になります。
このような特徴があるため、より一層の院内感染対策を徹底しましょう。
院内感染を防止するために
飛沫感染・接触感染の予防
定期的な窓開けなどによる換気を徹底しましょう。(「密閉」の回避)
治療テーブルや治療機器周りだけでなく、コンピューターなどの周辺機器も清拭しましょう。
ドアノブなど患者さんの触れる場所の清拭をしましょう。
待合室の遊具などがある場合は撤去しましょう。
患者さん来院時の手洗い、手指消毒も大切です。
患者さんには予約時間遵守のお願い
待合室の⼈数をできる限り少なくして「密集、密接」を回避しましょう。
事前の問診、感染疑い症状がある場合の電話連絡対応の徹底
電話での対応は
予約時の電話で主訴の症状以外に発熱や風邪症状の有無、味覚・嗅覚に異常は無いかを確認することも必要です。
患者さんのマスク着用の有無にかかわらず、「受付で短時間の会話を交わした場合」でもリスクはあるとしています。したがって、感染の回避には患者さんからの電話での相談が望ましいです。
電話相談では
新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者さん(発熱や風邪様症状を有する患者さん)
本人または同居人に14日以内の海外渡航履歴のある患者さん
鼻症状を伴わず突然、味覚・嗅覚に異常が出た患者さん
に対しては、自院での治療が困難である理由を説明し、理解を得ることが必要ですが、まずは主訴(患者さんの訴え)をお聞きし、緊急性を要するか否かを判断します。
整体治療については緊急性が無いと判断した場合は、帰国者・接触者相談センターに連絡をしていただきます。医療提供者側は診療拒否ではなく現時点の状況対応であることを十分に説明することが求められると同時に、対象となる患者さんにおいてもオーバーシュート(爆発的患者急増)を防止するための理解と協力が必要です。
本疾患は、一次感染(感染者)→二次感染(濃厚接触者)→三次感染(周辺の人)→四次感染(不特定多数)からの感染爆発を回避することが求められています。
本疾患によく見られる発熱・感冒様症状や14日以内の海外渡航歴を確認しましょう。
最新の情報では鼻水・鼻づまりなどの鼻症状のない突然の味覚や嗅覚の異常も注意すべき症状です。
感染経路について
コロナウイルスの感染経路は飛沫感染、接触感染が基本です。新型コロナウイルスも主な感染経路は同様であるとされていますが、相対的に密閉された空間で長時間高濃度の汚染されたエアロゾルに曝露した場合には、エアロゾルによるウイルスの伝播が起こりうると考えられます。そのため、スタンダードプレコーション(標準予防策)に加えて感染経路予防策を考慮しなければなりません。
エアロゾル感染について
本感染症の感染経路については、「エアロゾル感染」という表現が注目されています。「エアロゾル」の定義は国により異なる部分がありますが、「気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子」を指します。わが国で感染経路別予防策は、「接触感染」、「飛沫感染」、「空気感染」に分類されています。飛沫感染は、感染患者さんのくしゃみ、咳、会話などで放出された病原体を含む飛沫(5㎛以上)が口腔粘膜、鼻粘膜結膜などに付着することにより感染します。空気感染は飛沫核感染とも表現され、病原体を含んだ飛沫が乾燥してさらに微小な(5㎛以下)飛沫核となり空気中に浮遊し、それを吸入することにより感染します。
閉鎖空間に浮遊したウイルスを除去するために定期的な換気を実施し、複数の患者さんの治療を同時に行わない、一人一人の治療の間隔をあけるなどの治療院の規模に応じた対応が必要です。さらに、SARS-CoV-2は銅表面に4時間、ステンレス表面に48時間、プラスチック表面に72時間生存していたことから、接触感染を考慮した手袋やガウンの装着、手の触れる場所の消毒や手洗いは極めて重要です。
標準予防策の徹底
マスクの正しい着⽤や目の保護をしましょう。
必要であればラテックス手袋などを使用しましょう。
手指衛生の徹底
積極的な手洗いうがい、消毒用エタノールなどによる手指消毒をしましょう。
診療スケジュールの調整
可能な限り予約間隔の調整をしましょう。
整体師・治療家が感染源とならないために
自身の健康管理
毎日欠かさず体温を計り、倦怠感などの症状があれば自宅待機を徹底しましょう。
Alive&Well Project 新型コロナウイルス感染症対策チーム