包丁とナイフは切る方向が違うのは有名なお話ですが、そんなお話から今日は少し話を広げてみたいと思います。
まず、ナイフは押して切る。包丁は引いて切る。この違いはどこからくるのか??この違いは僕は剣と刀の違いだと思っている。
剣ってのは重くて大きくて勢いと押し込む力で切る。
刀ってのは細くて軽くて引き込む力で切る。
今のところで言うと、ステーキナイフは押して切る、包丁は引いて切る。
って事はナイフは先で、包丁は根元をよく使う、と言う事になる。
そうすると持ち方も変わってくるはずである、ステーキナイフを持つ時には親指・人差し指・中指くらいで持つのが綺麗に見えるし切りやすい、逆に包丁は小指から握らないとうまく切る事ができないはずである。
そうするとこの「切る」という動作の初期動作が変わってくるのである。
ナイフの場合は最初に身体は脇を締めて押し出す準備をするし、逆に刀の場合は脇を開いた状態から自分の方へ引き込む準備をする。
これが欧米人と日本人の身体の使い方の違いである。
どちらいいとか悪いとかではなくて、習慣が違うと初期動作が変わると言う事が言いたいのだ、そうすると「間」の取り方も変わってくると思う、それが日本人独特の所作につながり世界中で称賛される動作でもあるわけである。
これが分かってないと所作を真似したところで滑稽になる。。。
アメリカ人の扮する忍者が何だか滑稽だったり、身近な事だといつまで経っても箸が上手に使えないことも関連するのではないでしょうか。
で!!
今日は何でこんな事を言っているかと言うと、日本人の扱う整体・カイロプラクティックの技術は世界で称賛されると言う事である。
日本以外の国での矯正・アジャストメントは瞬間的に押し込む、押すが前提である。それに対して日本人の矯正・アジャストメントは瞬間的に引き込む事に技術のキモがある。押した瞬間に引く。これは日本以外の国の習慣ではとても難しいと思う、習慣とは毎日の事だから変えるには相当の努力が必要なのだ。。
日本人のもつ独特の間は美しい。
日本人の所作は美しい。
日本人の技術は美しい。
実は日本人の整体・カイロプラクティック技術は世界に誇れるものだと僕は信じている。
2020年の東京オリンピックで多くの外国人が日本に来る。
そこで多くの外国人の所作を観察して欲しい、所々日本人とは逆の間の取り方だったり、身体の使い方をする。
そこを視る視点を持つと、技術の幅が大きく飛躍する。
実は整体・カイロプラクティックの技術は全て引く技術なのである!
それともう一つ・・・道具が変わると身体の使い方も変わると言う事。
手を道具として使う治療家の身体の使い方が技術向上の秘密があるのです!