魅せる

魅せるという技術#3

前回は写真にキャッチコピーをつけるという作業を行いました。

キャッチコピーをつける。

例えば・・いきなりですが、あなたの整体とはなんでしょうか?

整体の定義としてのコトバとかではなく、あなた整体を教えてください。

前回は画像や写真に対し、キャッチコピーをつけましたが、今回は、画像や写真を無しにして、自分自身に対して、キャッチコピーをつける。

ということをして見たいと思います。

あなたがする整体ってなんですか?

あなたの整体とは?ではなく、あなたがするお仕事のキャッチコピーは?
・歪みを直す。
・スタイルの意識を変える。
・綺麗になりたいを頑張ろう。
・誰でも笑顔になれる。

あっている間違っているではなく私のお仕事はこれです!と一言で伝えるとしたら?

あなたはどんな言葉を・キャッチコピーを使いますか?

そしてそのキャッチコピーに

魅せる

という視点を加える時、自分の伝えたいこと、考えに次の事を加えて見ると面白く伝わると江尻は考えます。

それは、ほんの少しのアソビゴコロ。キャッチコピーの中にアソビゴコロ?!

アソビゴコロって?

面白くすればいいのであればちょっと常識から外れたことをすればいい?

それとも人が思いつかないようなことをすればいい?

実はそんな必要はないのです。

自分の常識は他人の非常識なんてことはよく言われます。

常識が正しいなら、非常識なことなら面白いだろう逆なことだからインパクトがあるという感覚になると思います。

ですが、非常識なことをただやってみればいいというわけではないのです。

例えば

お笑い芸人、非常識なこと、常識的でないことを言って人を笑わせるボケ担当。

あいつは常識をわかってないなというふうに映りますが、ボケ担当の人は、非常識なことを思いつきで言っているようで、誰よりも何が当たり前で一般的に常識として認められているのか?ということを理解しているからこそ、何をしたら非常識(笑いとしてのネタ)として映るのかをとことん考えています。

だから誰よりも常識をわかっているのです。
だからそれを武器に常識を崩して笑わせることができるのです。
その部分をわからずにただ非常識なことを言うのは、ただの世間知らず。

マナーの欠片もない人になってしまいます。

それは、アソビゴコロとは言わないのです。

アソビゴコロは常識から崩すという行為をして生まれるちょっと目線が変わった非常識の皮を被った常識なのです。

だから、常識を知っているということは大切なことなのです。

だからと言って常識だけで通すのは面白くない。

ここでいうアソビゴコロは常識を知った上で、崩して表現することなのです。

僕の師匠や魅せるにこだわる東京の整体師さんは整体とはエンターテイメントである。

と言い切ります。

施術をして治すことが整体のはずなのに、楽しませて魅せることが整体だと言い切っているのです。

それは本当にいいこと?

そんなところに行って腰痛が治るのかしら?

なんて印象を与えかねないような一見して非常識に映るコトバですが、その言葉に、
・ちゃんとした理由(裏付け・理屈)があって
・常識的な考えがしっかり付いているととても強い説得力ができ、アソビゴコロのある面白キャッチコピーとして映るようになります。

このキャッチコピーこのコトバの中にストーリーはないのですが、このコトバが出てくるまでのストーリー(過程)というのは非常に大きな意味を持ちます。

昨日今日、始めた人がこのキャッチコピーを使ってもなんの説得力もなく信憑性も面白味も生れません。では、10年近くやっている人が整体とは骨盤を治すことである。
というキャッチコピーでは当たり前すぎてそこにストーリーはなく面白みもないただのあなたの出来る事実だけを伝えるだけの言葉であり、あなたの10年それだけ?とも取れるコトバになってしまいます。

キャッチコピーは、その裏にその言葉ができるための過程(ストーリー)があり、その延長線上に写真から見える物語へと繋がっていきます。

それが、キャッチコピーと写真を見たときにインパクトのあるものとして伝わるものとなります。

ここで重要なのは、ストーリーを作る。

物語を作るということです。

この物語を表現する上で、どんなに長い文章で物語を作っても良いです。

例えば20年分の整体師の物語を作るそれはするべきです。

そしてさらにいちばん重要なことはその長い物語について今聞かれたときに2行で答えるということです。

これを文章や映画をつくる業界ではログラインと言います。

ハリウッドの映画は1日に何千本もの映画化希望の原稿の売り込みが来るそうです。

どういうストーリー展開で、どんな登場人物があってどういう舞台設定で・・・。

1つの台本・脚本の中にたくさんの情報があります。

それを精査するのに、2時間の映画の判断は2行で決めるということをしているそうです。映画のストーリー・魅力を2行で伝えられた原稿が初めて、映画化を決めるための会議に載せらせるそうです。

伝えたいことは山ほどありますが、それを2行で簡潔に伝えられるものが多くの人に伝わる、面白いものとなります。

売れている映画、ざっくり説明しようとすると2行程度で簡潔に答えられるのです。

やってみると分かりますが、売れている映画を簡単に説明して。と聞くとだいたい2行で答えられるそうです。
実は、そこからキャッチコピーが生まれ、写真がつきポスターとなるのです。

ホームページに掲載するにもトップに見せたいものは写真やキャッチコピーとして載せますが、その絵と言葉の背景には、物語があり、それを2行で伝える。ということをするのです。

その物語は表面的なものでなく、考えに考え抜いて追求して求めて出てきた答えが人に伝わるものとなると思います。ホームページや自分を伝えるということをする時に真っ先に、キャッチコピーと写真ばかりを考えてしまいがちですが、これではうまくいかないのです。ホームページを作る時、最初にどんな写真を使ったらいいかどんなキャッチコピーを使ったらいいかに焦点がいってしまうようではダメなのです。

自分の経験、思い、伝えたいこと、これまでの背景などをとことん考えて掘り下げてブラッシュアップして物語を作る。

ここに実はキャッチコピーと写真につながる答えが隠れているのです。

それをするためには自分のすることで得られることを100個あげてみる。

自分の求めている答え、意志、想い、理由を見つける作業をすると、初めて、ストーリーにつながる答えが見えてきます。上がった100個の答えをつなげるとストーリーになっていくのです。たくさんやればやるほど、これは確信に変わっていきます。これが少ないと、迷いが生じます。どれだけ、自分と向き合って100個あげてみるという作業をするか。それが魅せるに繋がっていきます。

そして、この物語・ストーリーは誰に伝えるか。ということを必要な要素です。よく自己啓発などでやりなさいと言われるアファーメーション。

あれは、自分に対して自分を洗脳させるために行うものだと思います。

今回、考えるストーリーはでは誰に向けて作るストーリーでしょうか?

どんな人でしょう?

興味を持ってホームページを見に来てくれる人?

そんな人いるでしょうか?

映画もそうです。

誰に見てほしいか?

ターゲットを絞って映画って作られると思います。

子供? 女性? 世代?

その対象は一人で良いのです。

その一人に向けた内容は他の人が見ても共感を呼べる内容となるのです。

そのためには、その一人は架空の人ではいけないのです。自分の身近で知っている人であること。これが前提です。一人の悩みはみんなの悩みとして捉えられます。ブログや文章を書く際、直接話のできる身近な人に向けて発信するつもりで文章を作成します。

これをマーケティング用語でペルソナ戦略と言います。

実際にいる身近な一人に対して、この人にだけは伝えたいという広告・文章を作る作業をするのです。

そうするとどういうことを伝えるべきか、伝えないといけないのか?

どうするべきかが具体的に見えてきます。(これを不特定多数に向けてやろうとするとボヤけてしまい、何を伝えるべきか見えなくなってきます。)

そして、みんなが見ている、周りから意見や野次が来る。という錯覚や外野の意見に惑わされてやりたいことが やりづらくなるというスパイラルに入ります)だから、一人に向かってやる。という意識が必要なのです。これがターゲットを絞る。です。

その特定した一人の年齢が狙いたい年齢層でありどういった顧客層かに置き換えられるのです。

ターゲットは一人で良いのです。

そうするとターゲットが明確なので、独自性やオリジナリティ・個性・面白さがグンと増します。みんなに好かれようとすると個性が出てこなくなります。

日本人は、若い時から学校教育で個性を消すことを学んできています。みんなの前で個性を出すということは苦手な民族です。

ですが、個性を出すということがここでは必要になります。

その個性は、1対1で話すを想定すると使う言葉や話す内容は1対多に比べて異なるものとなると思います。

それが他から見ると個性・オリジナリティとして映ります。

そしてそれが2行で説明できてその2行に収められているストーリーがしっかり凝縮されていて

写真やキャッチコピーになり、なおかつ、自分に向けられているとなるとそれは伝わらないわけがないのです。

個人と個人の話はどんな内容であれ、相手には必ず伝わります。

それは、相手の話す内容のその裏側にある、思い、意図を無意識に汲み取ろうとするから。物語を作る時には、ペルソナと言って相手の名前は出さないけれどその相手に伝わるように考える、ターゲットを絞ることをし、ストーリをしっかり考えるということが大事。

ストーリーが浅はか(ノリだけ)だと特定の人物には伝わってもその熱さ、目的・物語は伝わらず、温度差が生じてしまう。

それは、前回触れたコンシューマーイン(欲しがっていること)とプロダクトアウト(自分の言いたいこと)につながります。

売り込むのではなく、欲しがらせる。

欲しがっている人に与えらえると満足させられる。

直接実績につなげるのではなく、それをストーリーを使って魅せるということが大事。

ストーリーがあるということはどの側面で切り取っても伝えたいこと・出来ることの内容はぶれることなく伝わるはずです。

そしてそれは胸を張って言えるストーリーキャッチコピーになります。

人間の体は左右対称ではない。

なぜなら左右でする仕事が違うから。

手のひらを合わせると左右がぴったりという人はまずいない。

それなのに、インチキ整体師は足の長さが左右違うということを訴えます。

人間の体は安定していないのです。

安定していないのをバランスをとって安定使用する力があるということです。

そうであれば、アンバランスな整体をするということを売りにすることだってできると思います。

ストレッチだってそうです。

人間全て柔らかかったらふにゃふにゃです。

硬い部分もあってバランスをとっているのです。

ビートたけしがどんなに映画で大きな賞をとっても、次の日にはからなず着ぐるみを着て一言のギャグでも言い放つ。それが彼の魅せる。であり、アソビゴコロなのです。

最後に。

前回、仕事とは何か?

顧客を創ること。創造すること。

というお話を少ししました。

ペルソナの戦略とは異なるのですが、顧客を作る時というのは、どういうことか?

お医者様であれば病名を創ること。

病名を作りお金を生む。

では、整体師としての仕事は?

そのためには幾つかの思考が必要です。
・プランナー思考     (企画)
・プロデューサー思考   (目標・目的を作る)
・クリエイター思考    (運営・どうやってやるか創造)
・エンターテイナー思考  (演じる・どう魅せるか)
何かをするためにどのように魅せるかをするためには、これらの視点を持つと自分を表現する幅が広がります。
・どんなことを求められていて
・どんなことを発信したくて、それが求められていることかどうか判断する必要があって、
・いつまでにいくら・どんなことが必要で、人がどれだけいるのか見え方ではなく、いつまでにどれだけのことをするのか考えて
・何で表現するのか、作るのか、どういう手段を使うのか考えて
・演じるためにどう振る舞うか、どう魅せると効果的か考える。
これだけのことを順序立てて考えられると表現の幅、魅せ方、自分ん自身の見つめ方が変わります。
なぜ、これだけの思考が必要なのか?

人の受け取り方、考え方は十人十色で様々。

たくさんあります。

思考の反対側には、本能という言葉が存在します。

これは、無意識で求めているものです。

ここからは、魅せるの本質(答え)に触れます。

人間の本能には、5つの衝動的欲求というものがあります。
・生存本能 (食事・生きるための本能)
・群居衝動 (集まりたい)
・自己重要感(これ重要。私の立場。認められたい欲求)
・好奇心  (ワクワクしたい)
・性欲   (男性を集めるには女性が必要という意味)
これを5大本能的衝動と呼ばれます。

生きるために必要な本能です。

ここで重要なのが3番目自己重要感人が本能で動く時というのは、
・お金が儲かるとき。
・旗をふる人のところに集まりたがる。
・自分が必要とされたい。
・知らないことを知りたい。
・男性だけではなく女性がいるバランス。
この中のうち、3つ満たされている場合は、
今の居場所がとても気持ちいい(心地いい)はずです。
これが2つに減ると、居心地が悪くなります。
理屈じゃないのです。

なので、人を集めるとき、この5点に着目するということが重要なのです。

みんなが集まっているところで、自分の立ち位置(役割)が決まるととても居心地が良くなる。

これを満たしてくれる人。が実は、魅力的な人。なのです。

自己重要感を満たしあげられる人がするべきことは

群居欲求を作り出すことなのです。

一番最初に魅せるとは、
・嘘をつかないこと。
・覚悟を決めること。
と言いましたが、

嘘をつかないことというのは、本能に訴えるためには、嘘では伝わらない。
だから、嘘をつかない覚悟を決めるということそして、5大本能的衝動を満たすこと。

その人がその場所で、どんな立ち位置でどんなことをしてあげれば喜びワクワクするのかといったことを考える。という作業をします。

魅力とは与えることで創られ求めることで滅ぼされる。

実は、これ、お寺のご住職が発した言葉です。

そして、5大本能的衝動は戦国時代から使われる戦略の手法であり、現代では、ホストや詐欺師が常套手段で使っています。

この内容は前出のご住職がテクニックとして出している人とう術と呼ばれている人たらしの本があります。

昔から伝えられている魅力を作るための本・手法です。

実は、魅せると言いながらも

考えている手法は全く違います。

相手の自己重要感を高める。

自分が自分のカッコいいというものを見せても仕方がない。

魅力がある人がそういったシーンを見せるからかっこいいのであって、そうでない人が魅せても

なんの感動も伝わらないのです。

私たちができる簡単な魅力的に見せる方法
・与え続ける人になる。
これは、お金とかではなく、情報の発信力と行動力を続ける人。になる。ということです。

自分で考えてやったことは結果が出なかったとしても自分で必死に考えてやった結果その結果で培った経緯は他の人の好奇心や欲求を満たすことができる。

それが魅力につながっていきます。

本日の内容を是非、やってみてください。