安定という幻想

2019年も残すところあと数時間となった12月31日。。

オリンピックイヤーの2020年になったらいろんな事が動きそうな予感やワクワクが日本を包む。そんな一年になる事を期待して。

僕たち日本人は安定という幻想にとても執着しているのでは?と思う。

自然の中では当り前だけど、安定と言うことはない。

毎日毎日、気温も同じでなければ、湿度も違うし、気圧も違う、だから風向きも変われば波も同じものは一つもない。

こんな超不安定な地球の上で生きている私たちが安定する訳がないのだ。

では何故人は安定を求めるのか?

超不安定な所で安定を探し続けているから人の身体の機能は正常に機能するし保っていられる。

気温や湿度・気圧や風向きなどがもしも安定してしまったら、人だけでなくてほぼ全ての生き物が生きてられなくなると僕は思っているし、この地球上で不安定な事が身体にとってとても重要なストレス(刺激)になるのだとも思う。

身体の歪みも必要なところもあるのではないかと考えるのはその為である。

不安定な環境で安定を求める事で正常に保っている身体の機能は、不安定である事が当り前で、安定していることは異常なのだ。

整体やカイロプラクティックの技術・テクニックも身体を安定させる事を目的にしてしまうといい結果に繋がらない。

治療後の一瞬は身体が安定する事で安心感と落ち着き感があるような気がして治ったような錯覚に陥る。これが悪いと言う訳ではなくて、安定の後に必ずくる不安定が今まで以上に大きなものと受け止めてしまい、余計に悪くする可能性もあるのではないかということも考えて欲しい。

私たち人間が超不安定な地球の上で安定を求めてバランスをとっているという現実。

不安定こそが人間を健康に保つ秘訣だという事を考えてみると、治療の視点だけでなくてクライアントとの話の内容も変わってくるはずである。

安定という言葉の幻想に騙されるな!!

大きく何かが変わる2020年。

不安定を受け入れて自分もクライアントもハッピーになる。

治療家に必要な仕事は不安定を安定させる事ではない。

そして、それを真剣に考える事があなたと言う人間の使命であり、治療家としての仕事でないかと僕は考える。

関連記事